●その他の研磨●
彫刻加工は専用の彫刻機が販売されているので、それを使用します。鋳鉄板、鉄板などのコマにカーボランダム、コランダム等の液体を注ぎながら、研磨していきますが、なにしろ、手が非常に汚れるという欠点があるので、アマチュアの彫刻加工はダイヤモンド工具を使用したものに変わりつつあります。
 彫刻機による研磨は、機械を固定して研磨する方法と、ハンドピースのように手で持ち、自由に動く工具を利用する方法の2通りがありますが、やはり加工する石の大きさに合わせて選定することはいうまでもありません。
 それから石を丸く研磨する丸玉研磨機、印鑑のような円柱を作る石用センターレス旋盤等もありますが、アマチュアが使うような小型のものはまだあまり販売されていないようです。
 バレル研磨法というのを少し説明しておきます。バレルというのは、直訳では、「樽」ということなのですが、簡単にいえば、この樽状の容器の中に研磨剤と石とを入れ、これを回転させることによって表面を研磨していく方法です。この方法には回転バレル方式と振動バレル方式があります。このいずれも専用の研磨剤を順次替えながら、研磨、光沢出しと順々に加工していきます。特に同じものを多量に作るとか、大きな石の表面だけを研磨するというときに用いられます。これも小型のものが販売されていますので、この研磨方法を利用していろいろな作品を作ることができます。
 専用のラッピング研磨機を使ってインテリア・アクセサリーなどを作る方法があります。
 インテリア・アクセサリーは比較的大きな物が多いようですから、研磨機も平面研磨機、ラッピングマシンという、かなり大きいものが必要になります。これも回転方式と振動するバイブレーション方式があります。これもやはり、順次研磨剤を変えながら、光沢出しと最後の工程まで行います。これを利用して、時計板とか、ペン立てなど、切断面をきれいに研磨したロック・アクセサリーを作ることができます。